1.2 整数の内部表現

BITLIB はビット操作をするためのライブラリである. ビット操作をする変数には通常整数が使われる. その際に, 整数がどのようなビット列として表現されているかということが問題となる. また, ビット列を扱う場合には, 10進の整数値として扱うより, 16進数として扱った方が便利な場合もある. そのためのライブラリが HEXLIB である.

符号つきの整数を計算機の内部で表現する方法としては 「絶対値表示」と「補数表示」がある. 「絶対値表示」とは整数の絶対値を2進数で表現して, その先頭ビットに符号ビット(正ならば0, 負ならば1)をつけたものである. この方法は素朴でわかりやすいが, 0という整数の表現方法は0と-0の2種類存在することになる.

「補数表示」は以下に示すように, もう少し込み入った定義になっているが, ほとんどの計算機では, この補数表示が採用されている.

このように補数表示では, 内部表現のビット列と整数としての値が1対1に対応しているので, データを数字ではなくビット列として処理したい時には, 整数型の変数が使われる.